「臨床検査」とは?
血液、尿、便などを調べたり、心電図や肺機能などを測定したりする検査のことを『臨床検査』と言います。
その目的は「健康状態を知る」「異常の原因を調べる(病気の診断)」「治療方針の選択」「治療状態を確認する(効果判定)」などがあり、病気の診断・治療に必要不可欠な情報です。
医師の指示の下で臨床検査を行い、医師が必要とする情報としての検査データを提供するのが臨床検査技師です。
当院では外来の採血と生理機能検査を担当する臨床検査技師6名と、院内委託検査として検体検査を担当する臨床検査技師4名で業務にあたり、緊急性のある医療に対応するため、迅速で正確な検査データを提供できるように日々対応しています。
その他にもICT(感染制御チーム)などのチーム医療や健診業務にも力を入れ、地域の皆さまに安心・信頼していただける医療を目指し、皆さまとのコミュニケーションを大切にしながら、検査技術の向上に勤めています。
よくある質問
① 採血について
Q1,ごはんを食べて来たけど、採血して大丈夫?
A,採血は基本的には空腹時に行います。食事をすると、糖、インスリン、脂質などの検査結果に影響します。影響のない項目もあります。診察の際に医師にお伝えください。
Q2,毎回同じ部位で採血して大丈夫?
A,大丈夫です。短期間に同じ場所で繰り返し採血すると血管が硬くなり、針が刺さりにくくなる場合があります。その場合は採血担当者にご相談ください。
Q3,どのくらいの量を採血するの?貧血になったりしないの?
A,検査の内容にもよりますが、通常10~15ml(大さじ1杯)ほどです。献血では、体重50㎏ のひとは400mlまでの採血が安全とされています。よって、検査のための採血による身体への影響は極めて低いです。
Q4,なぜ何本も採血するの?
A,検査の種類によって、必要な採血管が違うからです。採血管の中には、血液中の成分を検査に適した状態に保つための薬が入っています。その薬は、検査の種類によって使い分けが必要なため、採血間の種類が増えることになります。
Q5,採血した血液が黒いけど・・・?
A,血液の色は、酸素を多く含んでいる動脈血は鮮やかな赤い色、二酸化炭素を多く含んでいる静脈血は暗い赤色をしています。検査室での採血は静脈から行っていますので、採血管の中の血の色は赤黒く見えるのが通常です。
Q6,採血したところが青くなったけれどどうすれば良い?
A,採血したところが青くなって内出血を起こしてしまった場合でも、痛みや痺れが強くならなければ、数日で周辺組織に吸収されていきます。またその際、青くなったところが黄色く変色することがありますが、吸収される過程なのでご安心ください。内出血を防ぐために、採血後は揉まずにしっかりと5分以上押さえてください。
Q7,検査結果はどのくらいで出ますか?
A,病院内で検査しているものは、混み具合にも違いますが、採血から1時間ほどで結果が出ます。外部に検査を出している場合には、数日から1週間ほどかかるものもあります。
Q8,お風呂に入っても大丈夫?
A,大丈夫です。
② 生理機能検査について
Q1,服装はどんなものでも大丈夫なの?
A,上下分かれた服でご来院ください。検査によっては衣服を脱いでもらうことがあります。また心電図検査では、足首に機械を装着する必要があるため、靴下やストッキングは短めのものをおすすめします。なお、時計、入れ歯、補聴器は基本的にはそのままで大丈夫です。
Q2,検査はその場で教えてもらえないの?
A,検査室では結果に関することはお話しできません。他の検査結果と合わせて、担当医が診察時にお話しいたします。
Q3,健診で心電図異常と言われたけどもう一度検査するの?
A,健診で要受診となった場合は循環器内科を受診して下さい。その際、医師の判断でもう一度心電図検査を受けていただくことがあります。心電図検査を受けやすい服装でご来院ください。
Q4,超音波検査の前は飲食禁止なの?水分やお薬は飲んでいいの?
A,腹部超音波の場合、飲食すると見えにくくなってしまうため、検査前の4〜5時間は飲食を避けてください。薬は飲んでください。そのために必要な少量のお水やお茶は飲んでも構いません(ジュース、乳飲料は不可)
Q5,超音波検査の前にトイレに行って良い?
A,腹部の超音波検査は尿を溜めた状態で検査を受けるようにしてください尿検査もある場合は、超音波検査が終わってから採尿してください。
Q6,複数の技師に交代で検査されたが、悪いところがあったの?
A,結果の良悪とは無関係です。見えにくい部位があった場合、複数の検査者で確認させていただくことがあります。もし不安な点がありましたら、担当技師までお気兼ねなくご相談ください。