VRリハビリテーション医療機器mediVR神楽(カグラ)とは
mediVRカグラは、仮想空間上の狙った位置に手を伸ばす動作(リーチングと呼びます)を繰り返すことで、姿勢バランスや二重課題型の認知処理機能を鍛えるリハビリテーションをサポートするための医療機器です。
VRリハビリテーション医療機器の導入は、多くのメリットをもたらします。
- 治療の効果向上: VRリハビリテーションは、リアルな仮想環境を提供することによって、患者の治療効果を向上させることができます。例えば、VRを使用してリハビリテーションを行うことで、運動制御やバランスを改善することができます。また、リアルなシミュレーションによって、日常生活での課題に対するトレーニングや認知機能の向上も促進されます。
- モチベーションの向上: VRは没入感のある体験を提供するため、患者のモチベーションを高める効果があります。リハビリテーションはしばしば継続性が求められるものですが、VRを使ったリハビリテーションは患者が楽しみながら取り組むことができるため、取り組みやすくなります。
- コスト削減: 従来のリハビリテーション方法に比べて、VRリハビリテーションはより効率的であり、経済的な利点もあります。たとえば、特定の運動や動作をトレーニングするために、専用の機器や施設を用意する必要がなくなります。
- リハビリテーションの個別化: VRは個別の患者のニーズに合わせてカスタマイズすることができます。患者の能力や進捗に応じてプログラムを調整することができるため、より効果的なリハビリテーションを提供することができます。
- 治療のアクセス性向上: VRリハビリテーションは、患者が医療機関に通院する必要がない場合にも利用できるため、治療のアクセス性を向上させます。遠隔地に住んでいる患者や身体的な制約がある患者にとって特に便利です。
mediVR神楽(カグラ)紹介ビデオ
- mediVRカグラとは
mediVRカグラ(以下カグラ)は、VR(仮想現実、バーチャル・リアリティ)の技術を利用した、最先端のリハビリテーション専用の医療機器です。
当院では、茨城県内で初めてカグラを導入しました。
座った状態で頭にゴーグルをつけ、仮想空間内の的などに手を伸ばす動作を繰り返すことで、ゲーム感覚で身体機能・認知機能を鍛えることができます。
- 対象となる病気
脳卒中後、認知症、パーキンソン病、整形外科疾患(五十肩、脊髄損傷、股関節疾患、膝関節疾患)、廃用症候群、脳性麻痺など、幅広い疾患のリハビリに使われます。その他にも、様々な疼痛、めまい、うつ病などにも効果があると言われています。
- 利用方法・値段
受付窓口や、お電話でお問い合わせください。予約が必要です。
費用は1回 5,000円です。
*2023年12月までは、1回3,000円で行っています。
- 実際の流れ
初回;医師からカグラを用いたリハビリテーションについて説明があります。その後実際のリハビリを行っていただきます(合計約1.5時間)。
*初回は平日午後のご案内となります。
2回目以降;リハビリのみ行います(前後の評価を入れて約40分)。
- 適宜病院ロビーで説明会を行っています。
Q&A
・座った状態でリハビリをして、歩きにくさにも効果はありますか?
- あります。はっきりとした機序は不明ですが、手を左右に伸ばすことでお尻の骨の重心移動が生じ、体のバランスをよくしたり、余計な筋肉の緊張がとれたりして歩きやすくなると考えられています。
・副作用はありますか?
- いわゆるVR酔いをする方はいるようです(5%以下)。娯楽目的のVRとは異なり、VR酔いをしにくい設計になっています。
・カグラを使ったリハビリができない人はいますか?
- 目が全く見えない方や、目を開けられない方はできません。手が動かせない方でも、肩にコントローラーをつけるなどしてリハビリ可能です。