【 肺ドックのご案内 】
当センターでは2018年4月より、新たに「肺ドック」を開設致しました。
肺疾患の早期発見に役立つ健診となっており、発病初期に発見し適切な治療を加えることができれば、肺疾患による死亡を回避することができます。
単独での受診はもちろん、定期健康診断や人間ドックのオプション検査としての受診も可能ですので、お気軽にお問合せください。
【 検査内容 】
呼吸器系検査:肺機能検査(スパイロメーター)、胸部CT
循環器系検査:SPO2(パルスオキシメーター)
腫瘍マーカー:CEA
診断・指導:総合診断
【 料 金 】
肺ドック単独実施の場合 15,000円
日帰りドック、一泊ドック受診の際のオプションとして実施の場合 12,000円
その他の健診受診の際のオプションとして実施の場合 15,000円
【担当医情報】
< 専門・氏名 >
呼吸器内科:蘇原 泰則(そはら やすのり)
< 経歴・認定 >
・自治医科大学胸部外科学講座・主任教授
・国際医療福祉大学・教授、同大学付属病院・病院長
・呼吸器専門医
・呼吸器外科専門医
・気管支鏡専門医
・肺癌CT検診認定医
< 担当医からのメッセージ >
皆さんは肺疾患というとまず肺がんを思い浮かべることと思います。
確かに、肺がんは悪性新生物の中で最も死亡率が高く、平成28年には約3万人の男性(人口10万人対50人)と1万6千人の女性(人口10万人対25人)が肺がんで死亡しました。
しかし、肺疾患には他にも肺結核、肺炎、慢性閉塞性肺疾患、間質性肺炎といった極めて死亡率の高い疾患があります。
肺結核は過去の病気と言われておりますが、日本では年間2万人が結核を発病し2000人以上の方々が亡くなっております。罹患率からみると、欧米が人口10万人対10人未満なのに対し、日本は15人といまだに後進国なみの状況なのです。
平成28年の人口動態調査によりますと日本人の死因の1位は悪性新生物、2位は心疾患、3位が肺炎でした。肺炎による死亡者数は12万人(人口10万人対95人)にのぼっており、単独疾患で最も高い死亡率を示しました。この原因は高齢者の増加によるものですので、今後ますます増加することが予想されます。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)は総患者数が26万人で、毎年約1万6千人の方々が死亡しております。主な原因は喫煙です。喫煙者が少なくなったとはいえ、過去に長年にわたり喫煙してきた方々がたくさんおりますので、今後とも増加することが予想されます。
最近問題になっているのが間質性肺炎です。特に、肺特有の間質性肺炎である肺線維症が重要です。その有病率は人口10万人対10人と多くはありませんが、予後は極めて不良で、その平均生存期間は診断確定から約3年に過ぎません。
このように、皆さんの余命に重大な影響を及ぼす疾患が肺にはたくさんあります。しかし、発病初期に発見し適切な治療を加えることができれば、これらの肺疾患による死亡を回避することができます。
「肺ドック」はこれらの肺疾患の早期発見に役立つ健診なので定期的な受診をお勧めします。