急性期リハビリテーションとは
急性期リハビリテーションは脳卒中や骨折など急な病気やケガの治療直後もしくは治療と並行して行われるリハビリテーションをさします。
急性期リハビリテーションの目的
急性期リハビリテーションの一番の目標は、「廃用症候群(※1)」の防止、軽減にあり、また、発症前の状態に戻す、または近い状態に戻すことにあります。
(※1)廃用症候群とは?
寝たきりによる床ずれが一番イメージしやすいかもしれませんが以下のことが挙げられます。
・筋萎縮(筋肉がやせてしまうこと)
・関節拘縮(関節が硬く、動きにくくなること)
・廃用性骨萎縮(骨の強度が落ちてしまうこと)
・起立性低血圧(立ちくらみ)
・精神機能低下
・括約筋障害(便秘・尿便失禁)
次の準備でもある急性期リハビリテーション
治療の早い段階で体を動かすことで、これらの廃用症候群になることを防げるだけでなく、次のステージに進んだときにスムーズに回復につながる橋渡しになります。
当院での急性期リハビリテーションの取り組み
骨折や病気になった方の術後早期や治療後または治療に並行し、離床をしていきます。
離床、着替え、整容、トイレ動作など日常生活動作を中心に行い、集団での食前体操を行います。
また、個人に合わせて歩行能力・応用動作の獲得を目指します。
[1日のスケジュール(例)]
更衣練習 | |
動作練習・食前体操 | |
朝食 | |
午前のリハビリテーション 機能練習・日常生活動作練習 (単位数によって時間・内容が異なります) |
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昼食 | |
午後のリハビリテーション 機能練習・日常生活動作練習 (単位数によって時間・内容が異なります) |
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夕食 |
対象患者様
・整形外科疾患の術前または術後翌日
・脳卒中急性期
・廃用症候群(開腹術後、心疾患治療後、消化器疾患治療後、腎疾患治療後など)進行予防
・呼吸不全(肺炎、慢性閉塞性肺疾患など)により人工呼吸器装着患者の離脱に向けて
急性期リハビリテーションの様子
術後翌日より病棟で歩行練習を開始